今までの設定では，よくよく考えると，ひとつ不都合がある．
Three20のビルドターゲットは，Debug or Releaseとiphoneos or iphonesimulator．
Three20のスタティックライブラリをリンクしたいアプリケーションが，Debug, Release, AdHoc, AppStoreの4つのターゲットを持つとすると，わざわざ，Three20の方でもその4つのターゲットを追加して，ビルドすることになる．しかも，AppStore，AdHoc用，ともにiPhone向けのReleaseビルドと同じバイナリでいいため，これはあまりにも非効率的だ．
そこで，Three20のプロジェクトのビルドフェーズにスクリプトを追加して，なんとかする．
ターゲットを右クリックでビルドフェーズにスクリプトを追加できる．

buildPhase01.png

buildPhase02.png

さらに，スクリプトのプロパティのスクリプト欄にスクリプトを書けば，指定した順番で実行できる．
buildPhase03.png


if [ "$BUILD_STYLE" = 'Release' ]
then
echo 'Release build'
if [ -d $SRCROOT/build/AdHoc-$PLATFORM_NAME ]
then
echo already exists
else
ln -s $SRCROOT/build/$BUILD_STYLE-$PLATFORM_NAME $SRCROOT/build/AdHoc-$PLATFORM_NAME
fi
if [ -d $SRCROOT/build/AppStore-$PLATFORM_NAME ]
then
echo already exists
else
ln -s $SRCROOT/build/$BUILD_STYLE-$PLATFORM_NAME $SRCROOT/build/AppStore-$PLATFORM_NAME
fi
fi

ここで，$SRCROOT等の，環境変数を使っているが，これらは，開発ドキュメントで確認できる．ビルド時のターゲットプラットフォームなんかを動的に指定できる．